【トピックス情報】リリ・カンテーロ スニーカーペイントとサッカーボールでFIFAワールドカップを表現

革靴・革製品の手入れに関する情報発信サイト『ShoesLife』に、タラゴオフィシャルアンバサダーであるパラグアイ人アーテイスト・リリ・カンテーロ(Lili Cantero)さんの紹介記事が公開されました。

昨年12月に開催された FIFAワールドカップ カタール2022。

リリさんが開催国であるカタールに招かれ、タラゴのスニーカーペイントを使ったアートを特別に制作し、展示を行った様子をタラゴの本国サイトに掲載されたので、日本語の意訳にて紹介しています。

パラグアイ出身のリリさんは、ラテンアメリカでもっとも影響力のあるアーティストの1人として世界的に知られています。
スポーツの中でも特にサッカーにインスピレーションを受け、サッカーシューズやボールなどに施すオリジナリティ溢れる作品が魅力です。

そんなリリさんは、過去にアルゼンチン代表のリオネル・メッシ選手のスパイクをカスタマイズしたことでも有名。

メッシ選手の“人生のイベント”が側面に描かれた感動的なスパイクをプレゼントし、メッシ選手本人が反応を示したことでも大きな話題となりました。

 

『ShoesLife』では、他にもタラゴに関する情報を多数ご紹介しています。

当サイトと併せて、ぜひブックマークをして最新記事をお待ちください♪

【ゆく年くる年】2022年に最も読まれた人気記事トップ5!【スニーカーケア&カスタム】

2022年最後のトピックス

2022年、最も読まれたトピックスは…?

早いもので、2022年も残りわずか。

北京冬季オリンピックや、サッカーW杯カタール大会で世界中が熱狂の渦となった反面、3年目となってもまだまだ収束しない新型感染症のパンデミックや、目を背けたくなるようなニュースも舞い込んでくるなど紆余曲折はありましたが、無事に年の瀬を迎えられたことと思います。

皆さまはどんな1年を過ごされましたか?

この『スニーカーズケア公式サイト』がリニューアルオープンしたのは、今年5月。

皆さまに支えられながら、スニーカーにまつわる情報発信を続けることができました。

ということで今回は、2022年を締めくくる“今年よく読まれた人気記事トップ5”をご紹介します!

 

今年の振り返りにするも良し、2023年に向けた予習にするも良し、今年最後にスニーカーを愛する皆さまのお役に立てれば幸いです。


 

第5位

【新色】超有名メーカーのスニーカーを再現したコレクターズシリーズがすごい!!(2022.08.04公開)

7月20日に念願の新色が新発売されたTARRAGOが誇るカスタム専用塗料『スニーカーペイント』。

その中でも注目すべき、超有名メーカーのスニーカーをイメージして開発された“コレクターズシリーズ”にカテゴライズされるカラーをご紹介しました。

該当モデルを持っている人は同様のカラーで補修ができ、持っていない人はまっさらなスニーカーを人気モデルと瓜二つにアレンジできるという画期的な塗料をご存知でしょうか?

スニーカーマニアであれば、一度はチェックしてほしいおすすめの記事です!

こちらでご紹介したカラー・#805.YEEZY(イージー)で、LANVIN en Bleuの財布をリペアした記事も必見です。


 

第4位

【Q&A】cozy.west&TARRAGOがスニーカーにまつわる質問にお答えします!(2022.06.22公開)

Instagramで募集したフォロワーの皆さまからの質問に、TARRAGOオフィシャルアンバサダー・cozy.westさんとTARRAGOがお答えした企画です。

カスタム界のパイオニア・cozy.westさんが語る『スニーカーペイント』の魅力や、TARRAGOがおすすめするスニーカーケアアイテムの情報が盛りだくさん!

第2弾も検討中なので、ぜひInstagramのフォローをお願いします!


 

第3位

【スニーカーカスタム】cozy.westが8足同時プロデュースに成功(2022.05.18公開)

これまたcozy.westさんをフィーチャーした記事がランクインしました。

スニーカーカスタム集団“塗馬鹿野郎一代(ぬりばかやろういちだい)”のメンバー8人をcozy.westさんが同時にプロデュースするという前代未聞の企画をやり遂げた模様をお届けしました。

メンバーそれぞれの作品に込めた想いや、cozy.westさんのカスタムへの熱意を知ることができる内容です。

年末特番(?)として、公式YouTubeチャンネル『ShoesLife-シューズライフ-』に、cozy.westさんの過去4本の動画を1本にまとめた総集編動画が公開されました!

スニーカーカスタムの下地から仕上げまでの一連の流れだけでなく、プロが教える染料を使った技術までを一気に観ることができます。

お正月休みにぜひお楽しみください♪

 

【総集編】プロのNIKE Air Forceカスタムを一挙大公開!未公開シーンあり【cozy.west】


 

第2位

【世界に1足】スニーカーペイントでオリジナルカスタムを楽しもう!(2022.05.10公開)

「TARRAGOのスニーカーペイントとは?」という疑問を解消するご紹介記事がランクインしました。

人と絶対に被らない“オリジナルスニーカー”を作ることができるカスタム専用塗料・スニーカーペイントを知ることができます。

来年こそはスニーカーカスタムに挑戦してみたい!という方は、ぜひTARRAGOのスニーカーペイントを使ってみてくださいね。


 

第1位

【後悔先に立たず】スニーカーの丸洗いには、くれぐれもご注意を。(2022.06.01公開)

今年最も読まれた記事は、スニーカーケアの注意点と正しいお手入れ方法をお伝えしたこちらの記事でした。

スニーカーの丸洗いに伴うリスクや、スニーカーケアにおすすめのクリーナーをご紹介しています。

 

年末の大掃除に合わせて革靴やスニーカーを綺麗にする方も多いと思いますが、今年最後にお手入れを失敗して「うわっ!やっちゃった!!」と後悔することのないように、正しい知識を身につけ、安心感のあるケアグッズをお選びください。


 

他にも、『スニーカーズケア公式サイト』では、様々な情報を発信しています。

【こんなギフトはいかが?】ペイントアーティスト・momocoから届いたバースデーアート(2022.08.02公開)

http://sneakerscare.jp/momoco/momoco02/

世界を股にかけて活躍するTARRAGOオフィシャルアンバサダー・momocoさんのアートをギフトで贈りたい方は、こちらの記事をご参照ください。

来年は、素敵なアートをお部屋に飾ってみませんか?

 

 

【白の極み】スニーカーの黄ばみ・汚れなどのお悩み解消アイテム、あなたはどっち派?(2022.10.06公開)

白スニーカーの永遠のお悩みといえば、“黄ばみ”。

その黄ばみをカバーするのは、TARRAGOのホワイトニングアイテムである『スーパーホワイト』か、補色もできる『スニーカーペイント/#01.ホワイト』のどちらが良いのかを検証した企画記事です!


 

いかがでしたでしょうか?

来年も、皆さまのスニーカーについての“気になる!”を解消したり、スニーカーにまつわる様々な情報を発信していきます。

 

2023年は“飛躍”の兎年です。

皆さまにとって、素晴らしい1年となりますことを願っております。

よいお年をお迎えくださいませ。

来年もよろしくお願いいたします。

カスタムだけじゃない!スニーカーペイントの意外な使い方でレザー財布が復活!

スニーカーペイント

あまり知られていない、スニーカーペイントの汎用性

TARRAGOが誇るスニーカーカスタム専用塗料・スニーカーペイント

スニーカー以外にも、バッグや衣料を自分だけのオリジナルアイテムに変身できるアクリル系水性顔料を当サイトでも何度もご紹介してきました。

日頃、絵の具を使うことに不慣れな人でも使い方さえマスターすれば、驚くほどクオリティの高い作品が作れてしまうので、スニーカーカスタムを始めたばかりのビギナーにも大変おすすめなのですが、

実は、使い方次第では、私たちの生活に欠かせない物となるかもしれないマルチプレーヤーなのです。

その理由は、カスタムだけでなく、皮革製品の補修もできてしまうということ!

 

カスタム”と“補修”の違いがよく分からないよ!というお声が聞こえてきそうなので、簡単にご説明すると、

カスタム”は、既存の商品に手を加えて、自分好みのオリジナルな物に作り変えることを意味します。

リメイクやDIYという言葉を使うとイメージがしやすいかもしれません。

 

それに比べ“補修”とは、壊れたり、傷んだりした部分を繕うことを意味します。

リペアやリカラーという言葉が分かりやすいですね。

この似ているようで全く異なる2つの目的を、スニーカーペイントは圧倒的な実力を発揮して叶えてくれる逸材なのです。

皆さんのご自宅にも、傷や色あせの気になる皮革製品はございませんか?

今回は、驚くほど簡単に、新品のような見た目を取り戻す方法をお教えします!


 

このような革小物、ありませんか?

Before/補修前

Before/補修前

LANVIN en Bleuの財布を補修します。

バッグを持ち歩かない持ち主さんが、パンツのお尻ポケットに入れて使用していたため、表面の塗装が擦れて剥げてしまっています。

せっかく綺麗なミントグリーン色なのに、地の革の色が浮き出て汚れているようにも見えてしまいます。


 

コンディショナーを塗布

コンディショナーを塗布

①下処理

 

スニーカーペイントを塗布する前に、塗布面を整えてペイントの定着を高めるコンディショナーで全体を拭き取ります。

汚れだけでなく、もともとお手入れで塗っていたクリームなどが付着していると、スニーカーペイントの定着が悪くなるので、必ず下処理は疎かにせず行いましょう。


 

スニーカーペイント/#805.YEEZY

スニーカーペイント/#805.YEEZY

②スニーカーペイントの色を決める

 

60色以上あるカラーバリエーションの中からピッタリな色を見つけます。

この財布を一目見た時からピンと来ていた#805.イージーですが、実際に比べてみると若干青みが強かったので、ミントグリーンに近づけるため黄みを加えることにしました。

スニーカーペイントは何色合わせてもOKなので、希望の色を無限に作ることができます。

よく「色の作り方が分かりません」というお問い合わせが届きますが、これに関しては「慣れる」しかないかもしれません…。

筆者は色彩検定を取得した経験が今となって少し役立っていますが、それを以てしても色の世界は奥が深すぎて、複雑な色合いを作ることは相当難しいです。

しかし、子供の頃に遊びながら学んだような、赤色+青色=紫色、青色+黄色=緑色くらいの方式を知っていれば、失敗を繰り返しながらいずれは辿り着くことができるので、諦めずにトライしてみてください。

ちなみに、TARRAGO本国の公式サイト・tarrago.comでは、COLOR MIXERSという希望の色を作るために何色と何色を合わせればいいかが一発で分かる何とも便利なツールがあるので、どうしても難しい人は試す価値ありです!

SNEAKERS PAINT MIXERS

SNEAKERS PAINT MIXERS

スニーカーペイント/#114.SOFT YELLOW

スニーカーペイント/#114.SOFT YELLOW

スニーカーペイント/#SOFT YELLOW

ということで、まず#114.ソフトイエローと混ぜてみましたが、緑みが強く出ました。

良い線ですが、もう少しだけマッチングする色を目指して、今度は#750.パステルオレンジと混ぜてみたところ…

スニーカーペイント/#750.PASTEL ORANGE

スニーカーペイント/#750.PASTEL ORANGE

スニーカーペイント/#SOFT YELLOW

想像以上にドンピシャな色を作ることができました!

この複雑な色を2回目で作れたのは上出来です。


 

スニーカーペイント/コーティング・薄め剤で希釈

スニーカーペイント/コーティング・薄め剤で希釈

今回補修する財布が、表面にわざと凸凹するシボ加工が施されているので、スニーカーペイント コーティング・薄め剤で希釈して粘度をさらにサラサラにしました。

そうすることで薄塗りがしやすく、シボを埋めすぎず塗り重ねることができます。

 

この財布には、

#805.イージーが5

#750.パステルオレンジが4

コーティング・薄め剤が1

の割合で調合した色がピッタリとなりました!


 

スニーカーペイント

③塗布

 

筆で塗布していきます。筆の種類は使いやすいものをお選びください。

今回の財布のように面積が小さく、細かい箇所の多い物には、尖っている穂先のみを使って、神経も研ぎ澄ませて丁寧に塗っていきましょう。

Before/塗布前

Before/塗布前

After/塗布後

After/塗布後

ステッチ

ステッチ

ロゴ

ロゴ

自然な表面に仕上げるコツは、ペタペタと刷毛でペンキを塗布するような塗り方ではなく、歯磨きのように小刻みに筆を動かすと、シボに埋まり、筆の跡も残りません。

塗布していくと何度も塗料を筆に取りたくなりますが、スニーカーペイントは非常に伸びが良いので、少量を塗り伸ばすことを意識してみてください。


 

スニーカーペイント

1回塗布しただけではムラがあるので、乾燥させながら塗り重ねます。

乾燥には、ドライヤーの温風を30cmほど離れた場所からかけて、熱で定着を高めます。

温風をかける長さは30秒程度でOKです。あまり熱を加えすぎると、革にダメージがかかってしまうので注意してください。

30cmほど離れた場所からドライヤーの温風をかける

30cmほど離れた場所からドライヤーの温風をかける


 

マットメイカー
マットメイカー

④仕上げ

 

全体に塗り終えたら、色落ちを防ぐため仕上げ剤を塗布します。

お好みで、ツヤの出るグロスメイカーか、ツヤ消しのマットメイカーをお選びください。今回は、マットメイカーにしました。

 

スポンジに少量取った後、ダマのまま塗布すると革の素材によってはムラになってしまうので、指でなじませてから優しく全体に塗布しましょう。

クロスだと繊維が付着する恐れがあるので、スポンジがおすすめです。

マットメイカーを優しく塗布する

マットメイカーを優しく塗布する


 

After/補修後

After/補修後

完成しました!

新品同様に復活して大満足です。

他の塗料ではなかなか実現できないシボをそのまま活かした仕上がりは、薄づきが特長のスニーカーペイントだからこそできるスゴ技です。


 

メリット・デメリット

 

補修に、スニーカーペイントを使用することのメリットは…、

 

・カラーバリエーションが豊富(全68色/2022年11月現在)

黒や白などベーシックな色はもちろんのこと、ビビッドやパステルなど、複雑な色の物でも対応できる色数の多さで、諦めていた傷も復活します。

 

・屈曲や摩擦に強い

柔軟性のあるアクリル系水性顔料は、折り曲げる動作の多い財布やバッグ、衝撃を受けやすいスニーカーに塗布しても、ひび割れがしにくくて丈夫です。

一般的に売られている塗料の中には、乾燥後にパリパリと卵の薄皮のように剥がれてしまうものがありますが、スニーカーペイントはそのようなことは一切なく、塗布面を触っても違和感はゼロ。もちろん、完全に乾いた後は色移りもしません。

 

・ビギナーさんにも使いやすい

サラサラした塗料は、塗り伸ばしやすいのにあまり液垂れもしないので、あまり絵の具を使い慣れていない人でも非常に扱いやすいです。

伸びの悪い塗料だと、何度も塗り重ねることで厚みが出てしまい不自然になったり、筆跡がついてしまったりと補修箇所がバレバレになりますが、スニーカーペイントならどこを補修したのかよく観察しても分からないくらいに自然な仕上がりです。

After/補修後

補修に、スニーカーペイントを使用することのデメリットは…、

 

探しましたが、今のところ見つかりませんでした!

補修してから数日が経過しましたが、持ち主さんいわく何も不便なことはなく、塗装も剥がれていません。

引き続き使用してもらって、何か気付きがあればこちらの記事に追記したいと思います!

 

強いて言うならば、ピッタリの色を見つけることに最初は苦戦するという点です。

1色でマッチングすればいいのですが、今回のように調色が必要だったり、濃淡のある複雑な色合いの補修は難易度がアップします。

まずは、簡単にできそうな物から補修に挑戦し、徐々にスキルアップしてみてくださいね。

 

今回の記事では、スニーカーペイントの補修力についてまとめてみました。

カスタムだけじゃない優秀な塗料なので、ぜひ気になる方はチェックしてみてくださいね!

また、こちらの記事をさらに分かりやすくしたYouTube動画も近日公開予定なので、公式YouTubeチャンネル『ShoesLife-シューズライフ-』のチャンネル登録・ベルマークをオンにして公開をお待ちください♪

▼関連動画はこちら

 

【バカ売れ必至】キャンバススニーカーの黄ばみ・黒ずみ救出劇【NIKE】

【cozy.west_vol.02】スニーカーとヒップホップ…怒涛の90年代を語る。

cozy.west

TARRAGOオフィシャルアンバサダー・cozy.westの素顔に迫る『The Artist Interview』第2弾!

前回のインタビューでは、cozy.westの幼少期や、カスタムアーティストになった経緯を語ってもらい大きな反響を得たが、今回は、さらに少年時代を深堀し、cozy.westとスニーカーとの出逢い、ヒップホップカルチャーとの関係、カスタムアーティストとしての今後の展望などに迫った。

cozy.west

cozy.west

京都在住のスニーカーカスタムアーティスト。

国家資格の一級塗装技能士という肩書を活かした類を見ないパフォーマンスで、プロとしては25年以上のキャリアを誇り、日本でのスニーカーカスタム界のパイオニア的存在。

傑出した腕前とカリスマ性あるキャラクターでメディアにも多数出演し、著名人からのスニーカーや高級車のカスタム依頼が後を絶たない。

2021年からは、スペイン発のシューケアメーカー・TARRAGOの本国公認アンバサダーに就任し、日本総代理店である株式会社ルボウが全面的にサポート。

スニーカーカスタムには、TARRAGOの塗料『スニーカーペイント』が愛用され、ハイクオリティな作品を生み出し続けている。


 

AIR JORDANは、ストリートシーンで絶対的な存在

cozy.westのスニーカー好きは周知のとおりだが、最も好きなモデルはNIKE/エアジョーダン。

好きになったきっかけは、少年時代にまで遡る。

「スニーカーを好きになるきっかけがヒップホップなんやけど、小学生の時に映像で観た海外のヒップホップは、やばいヤツがみんなジョーダンを履いていて、めっちゃ憧れた。

海外のアーティストはジョーダンとコラボするし、ストリートシーンでは絶対的な存在。

 

ヒップホップに目覚めたのは小学校5年生くらい。もともと、オカンがヒップホップに限らず音楽が好きな人やったからな。

映画『天使にラブソング』に出ているウーピー・ゴールドバーグを見た時に、黒人ってカッコイイって。

バブリシャスっていうガムのCMで、Bボーイがブレイクダンスをするのを観たのがきっかけで、こんな格好がしたいって思った。当時、日本にはまだヒップホップ文化が来ていなくて、地元で俺だけがダボダボの恰好していた。

 

田舎だから周りはみんなヤンキーで、どっちかっていうと“ビー・バップ(※)”とかそういうのが流行っていたけど、俺は最初からヒップホップやったな。

小学校の頃からヤンキーが出来上がるような町で、周りの友達はよう分からん犬がついたジャージとか(笑)、デザイナーズブランドの服に刺繍が入ったトレーナーみたいなものを着とったで。でも俺はヒップホップの方が好きやったな。」

 

※ビー・バップ・ハイスクール

1983年から2003年まで「週刊ヤングマガジン」で連載された、きうちかずひろ氏による少年漫画。不良高校生の日常風景をリアルに伝える初期の描写が、当時の中高生を中心に受け大ヒットを記録した。(Wikipediaより引用)

cozy.west

ここで生まれるのが素朴な疑問。cozy.westが生まれ育ったような町からは、なぜラッパーなどのヒップホップカルチャーが誕生するのだろうか?

「俺の町はもともとロックの町だったらしくて。今までは、アメリカといったらロックっていうイメージがあったと思うねんけど、俺らの年代からは雑誌でヒップホップがどんどん出てきた年代でもあったし、そういうのが影響したんちゃうかな。

1990年代から2000年代って、日本が経済的にも良かった時代やったと思うねんけど、そういう時、田舎の隔離された町って何もないねん。情報もないねん、マジで。

その時代ってインターネットもないし、ほんまに何にもないねん。町も栄えてないから遊ぶ場所もない。そういう環境だったから、そこで何が出来るかって言ったらスケボーとか、ラップとか、グラフィティとか。俺はストリートサッカーだった。俺が完全にヤンキーにならへんかったのは、サッカーしていたっていうのがある。

 

その当時は、今みたいに猫も杓子もラップ歌っとったら良いっていう時代でもないやん。

オカンが「あの子お経読んどるで、ブツブツ言うてるけど大丈夫か?」って言う時代やん(笑)。

 

ラップではエミネムが好きなんやけど、白人が黒人の世界に入っていった感じが好き。

昔はローリン・ヒルとかフージーズがめっちゃ好きやったな。R&Bとかソウルもめっちゃ聴く。

昔、ストリートではドレッドは女がするもんみたいな感じやってん。男でドレッドするヤツはほとんどおらんかったけど、ローリン・ヒルとか、好きなサッカー選手がドレッドやったから、俺は迷わずドレッドにしてたけどな。

今は最近までツイストやったけど、評判が悪すぎてパーマを緩くした(笑)。」

 


 

“ヒップホップ≒スニーカー” 絶対に切っても切れない文化

「ストリートシーンでスニーカーは絶対切っても切れへんくて、ヒップホップは貧しくて治安の悪い地域から生まれた文化やねん。

キャップにしても、スニーカーにしても、『新品のイケてるヤツが買えるんじゃ、俺らは』っていうそういう文化やから。

だから、NEW ERAのキャップのステッカーを剥がさへんのも、『ちゃんと新品で買ったヤツやで』っていう証明やねん。スニーカーでもタグを付けたまま、あえて履くっていう。

“ピカピカのエアフォース”ってよく言うやん。“毎日磨くスニーカーとスキル”っていうリリックをツイギー(※1)っていうラッパーが歌っててんけど、それくらいスニーカーはピカピカっていう文化やねん。

海外ではスニーカーで殺人事件(※2)も起こるし、俺らの中ではそれくらいの感覚かな。」

 

※1 TwiGy(ツイギー)

愛知県出身のヒップホップMC。18歳の頃、スティーヴィー・ワンダーの日本ツアーに参加し話題となる。1998年に発売された1stアルバム『AL-KHADIR』は、自身の信仰するイスラム教の教義に影響された歌詞と浮遊感のあるトラックが特徴的な作品。(Wikipediaより引用)

※2 高価なスニーカーや、プレミア価値のついているスニーカーを巡り、“Sneaker Violence(スニーカーバイオレンス)”と呼ばれる暴力事件が多発し、社会問題にもなっている。

cozy.west

冠婚葬祭以外、ほぼ毎日スニーカーを履いているというcozy.west。

「結婚式でも、私服でええでって言われたらスニーカーで行く」と話すが、一体何足ほど所持しているのかが気になるところ。

「今はだいぶ減って100足もないと思う。一時はやばくて、何足あるのかも分からへんくらいだった。山盛りあったな。毎週5足買ってた時期もあったもん。

NIKEのブーム全盛期は良いものばっかり出してくるから、買わなアカンって思っていた時もあった。日本人特有の限定品が好きっていう感じじゃなくて、やばい靴は買う。プレミアは絶対押さえていた。

一時は、1足でロレックスが買えるくらいの靴も買ったことあるし、欲しいと思ったら何十万でもすぐに買う。

ほんで高い靴でも普通に履く。履いてスケボーもやるし、バスケもやる。俺はそういうのがカッコイイと思っているから。

 

大量のスニーカーは、部屋のそのへんに適当に置いている。コレクションがない。俺は一向に執着することがなくて。

1足1足にストーリーが追加されていくから思い入れはあんねんけど、スニーカーへの拘りや知識をひけらかすことがない。

これ言うたら怒られるかもしれへんけど、スニーカー好きってスニーカーの知識を押し付けよるねん(笑)。

でも、俺はスニーカーは好きやけど、ファッションの一部やと思っているから、なんぼええ靴履いてようが、なんぼ安物履いてようが、そいつにハマっていて、そいつがかっこ良かったらええと思っているから。」

 

興味がない人から見たら0円、それがカスタム

cozy.west

あんまり執着がないから、処分したり、人にあげたり。カスタムしたヤツも昔は友達にあげた。だから、俺の周りはみんな俺の靴を履いてる。

そのへんに置いてあっても潰れてしまうから、要らんかったら人にあげる。売るという概念はない。

外国人からも『欲しい』ってガンガンDMが来るけど、英語分からへんから断ってんねん。

俺の作品は他が真似するくらいのデザインやから、それなりの価値はあると思う。

俺は本業が塗装屋でカスタムに携わっているから、材料の価値とか基準も全部知っているから値段が出せるやん?

海外のカスタムの基準で見ても、こだわった作品に関しては“帯”はいくと思う。

でも興味がない人から見たら0円。それがカスタムなんやと思う。」


 

自分の子供達も、Nike Air Force 1がファーストシューズ

「メーカーはNIKEが一番好き。Adidasも持ってんで、カニエ・ウエストの“イージー”とか。俺、Kanye Westが好きやからcozy.westやねん。

自分で稼いだお金で初めて買ったのは、エアフォースの水色のジュエルスウッシュのヤツ。

中学の時に、なぜかみんなええ靴履いてたけど、うちは親が興味なくて買ってもらえへんかったから、初めてバイトして買ったのがそれやったな。そこからは、憧れをひとつずつ潰していって、友達が履いていた靴は全部買った。

自分の子供にも、山盛りスニーカーは買ってきたな。今は年頃やから欲しがらへんけど、ファーストシューズもエアフォース。履かせたくて産まれる前に買った。それは今も大事に残している。」

cozy.west

「スニーカー以外にも金はめっちゃ使う。たぶん、俺の金遣い見たらビックリするで。

例えば、今メダカにハマってんねんけど、普通の水槽じゃ我慢できひんから、ワンセット買って20万とか。

普通の人って、Louis Vuittonの〇〇とかCHANELの△△が欲しいっていう買い方すると思うねんけど、そういうのはない。ブランド関係なしに、自分が欲しいと思ったらバンって買う。ほんまにビックリするで、俺の毎月の支払い。

でも、それが塗装の力やし、今は見渡しても全然儲かってへん塗装屋さんが多いねんけど、俺はカスタムスニーカーアーティストっていう傍らで塗装が本業やから。

色塗ることが本業で、これだけ稼げているっていうのは見ている人も夢があるし、好きなことを頑張っていたらそういう風になれるんやって思ってもらえると思うねん。」


 

cozy.westの手掛けたコラボレーション作品

渡嘉敷 来夢(@tokashiki_10)

渡嘉敷 来夢 さん(バスケットボール選手) post:2022/2/23

かまいたち 山内健司(@sneakerkenji0117)

山内 健司 さん/かまいたち(お笑い芸人) post:2022/5/1

PUSHIM(@shinoyama_pushim)

PUSHIM さん(歌手) post:2022/7/4

孫GONG(@songong1987)

孫GONG さん(ラッパー) post:2022/8/1

DJ脇/Repezen Foxx(YouTuber/アーティスト)

DJ脇 さん/Repezen Foxx(YouTuber/アーティスト) post:2022/11/1

これまでにカスタムした著名人は錚々たる顔ぶれ。すべて本人から依頼が届き、作品が仕上がる最後までマンツーマンでやり取りをする。

今後、コラボしてみたい著名人はいるのだろうか?

「おらん。依頼が来たら基本的に受けたくないことはないねんけど、作りたいっていう気持ちはない。だってしんどいもん。

だけど、相手が求めてくれて、その人に魅力があったらお返しをしたいって思うし、『cozyに作ってほしい』って言われたら嬉しいし、良い気持ちにさせてもらえたことを俺が何で返せるかって言ったら靴を作るしかできひんやん。その気持ちだけでやっている。

俺は気持ちの表現の仕方が、色を塗ることしかないから。

 

俺は誰にでも作るわけではない。1個1個の作品に想いを込めているから、履く人間も知っておきたいし、納得したうえで作りたいというのがある。だから自分から積極的に商売はせえへん。

依頼があっても、相手がルーズだったり、態度が悪かったら断る。挨拶ができへんとか、この日に連絡するって言うたのに連絡がないとかはアカン。

俺は自分の作品の価値を下げたくない。俺がテーマを作ったものを大勢の人間で作って、バンバン売りさばくっていうのも良いとは思うねんけど、俺が今カスタムスニーカーをやっているのは、“塗装は素晴らしい”、“日本の職人は素晴らしい”ということを伝えたいからやねん。

 

日本のカスタムシーンってイケてないのが多くて。この前作ったヤツは、俺が1からデザインを考えたわけではなくて、アメリカで流行っていてイケてるって思ったものを伝えたかったから作った。

アメリカは日本と違って物価も高い。アメリカで10万で売られている物を、俺なら5~6万に抑えて作ってあげることもできるし、それをそのまま作るんじゃなくて、それに俺のオリジナリティを足して作ることもできる。

最近は、TARRAGOのスニーカーペイントを使って派手派手なヤツをバンバン作っているわけじゃないから地味だと思われているかもしれんけど、日本のカスタムシーンを盛り上げるためには大事なことやと思ってる。」

cozy.west

1足1足の作品に精魂を込めるcozy.west。

彼の作品を手にした人達もまた、そのスニーカーと様々なストーリーを作っているようで…。

「好きなように履いてくれたらいいけどな。でも、この前の展示会でみんなの作品を一旦戻してもらったけど、それ見て「履きすぎじゃ!」って思ったのは事実(笑)。

みんなめっちゃ履いてくれているから嬉しい反面、シワとか寄りまくってるからそのまま展示するのはできひんかったから、『ありがとう』の気持ちでリペアしてから返したんやけど、ああいうのを見てしまうと履きすぎって思う。けど、履いてくれるのは嬉しいな。

カスタムしたスニーカーはシューキーパーとか入れた方がええで。ルボウさんに、スニーカー用のシューキーパーを頑張って作ってもらって(笑)。」


 

ヒップホップに目覚めた少年時代を経て、スニーカーに新たな命を吹き込むカスタムアーティストとなったcozy.west。

今後も“カスタムの素晴らしさ”を声をあげて拡げていってほしい。

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Sleipnir(スレイプニル)シダーシューツリー/スタンダード

防臭・防虫・芳香・吸湿効果の高い、高品質な米国産アロマティックシダー(芳香杉)を使用。

履きシワを伸ばし、ソールの反り上がりを復元します。

軽量で、カスタムする際にも便利です。

公式オンラインストア『ShoesLife Store』

楽天ショップ『Prime Avenue』

Yahoo!ショップ『Prime Avenue』

カスタム専用塗料はこちら

TARRAGO(タラゴ) スニーカーペイント

スニーカーに色を塗ったり、絵を描いて好みのデザインに仕上げたり、キズや色あせ部分を補色したりすることができます。

顔料濃度が高いため強力な補色力・カバー力があり、湿気や乾燥、摩擦、屈曲等への耐久性に優れています。

 

公式オンラインストア『ShoesLife Store』

楽天ショップ『Prime Avenue』

Yahoo!ショップ『Prime Avenue』

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